映画『タイタニック』のモデルとなったタイタニック号の沈没事故。
今もなお「沈まない船」として提唱されていたタイタニック号がなぜ沈んだのか?沈没事故について多くの謎が残されたままです。
そのタイタニック号の船長とはどんな人だったのか?
船長の最後や謎の行動とは?
今回は、タイタニック号の船長エドワード・ジョン・スミス氏について調べてみました!
スミス船長の経歴は?
タイタニック号の船長のエドワード・ジョン・スミス氏の経歴について調べてみました。
・1850年生まれ
イギリスの中西部スタッフォードシャー州ハンリー出身
・13歳で船乗りとして修行を積む
その後、下級航海士としてホワイトスターライン社に入社。
・1887年には、船長に昇格。
・1904年には、首席船長に就任。
スミス船長がタイタニック号に乗った時は62歳。
一般的にはこの年齢であれば、このタイタニック号の航海で最後となるような年齢層のようです。
結果的に最後の航海となってしまいましたが、スミス船長の場合はこのタイタニック号の後にも航海の予定があったとの説もあり、まだまだ船乗りとして意欲的であったような印象を受けますね。
スミス船長の事故歴は?
ホワイトスターライン社で首席船長として活躍していたスミス船長ですが、船長としての実力はどうだったのか?
スミス船長の事故歴
タイタニック号以前の過去の事故について調べてみました。
・衝突などの事故
・座礁事故x3回
・船内火災事故x3回
タイタニック号以前に数々の事故を起こしているようですね。
うち1回は乗組員3人が死亡、7人が負傷という事故だったようですが「大したことはない」との発言も。
安全性への過信があった?
タイタニック号沈没事故の4年前のニューヨーク・タイムズのインタビューでは、「船が沈没するようなことは、とても想像できないような状況にきていると思います。最近の造船技術はそこまで進歩している。」と述べるなど、船の安全性への過信ともとれる発言。
また、数々の事故と死亡者を出すほどの事故を起こしつつも「大きなトラブルに巻き込まれたことはない」との発言も。
この発言からは、その責任の重大さをしっかりと受け止めていないように感じられます。
また救命ボートによる避難訓練は形式だけに終わっていたり、タイタニック号沈没事故当日の朝の避難訓練も何らかの理由により行われていなかったとのこと。
これらがタイタニック号沈没事故の被害を拡大させた要因のひとつとして考えられますね。
スミス船長の人望はあった?
数々の事故を起こしたとは言え、ホワイトスター・ライン社の首席船長となるにはそれなりの人望と信頼があったと思われます。
沈没事故後の証言では、タイタニック号を救助した唯一の船カルパチア号の船長は「大変優秀な人でした」との発言をしています。
またスミス船長のもとで働いていた航海士からの尊敬もあったようですね。
スミス船長の最後とは?
スミス船長の最期は謎に包まれたままのようですが、乗組員らの証言により3つの説があるようです。
・沈んでいくタイタニック号の中で自ら命をたった。
・甲板へ行き最後まで乗客の救出活動を行なっていた。
・タイタニック号沈没とともに海に投げ出された。
これらの3つのエピソードに加えてその他の証言もありました。
救命ボートに乗っていた乗組員はスミス船長がそのボートまで泳いできて「私は船と運命をともにする」と言ってまた船に戻っていったとの説も。
また、沈んでいく船でスミス船長はトランス状態に落ちいっていて、海を眺めながら呆然と立ち尽くす船長に乗組員は事故の対応を求めたようです。
今となってはスミス船長の最後は謎に包まれたままですが、船と運命をともにしたという点は間違いないようですね。
沈没を前にスミス船長の謎の行動?
4月14日の深夜に氷山に衝突後、ちょうど日付けが変わった15日にはタイタニック号の沈没はもはや避けられない事実となっていました。
その時スミス船長が行った事とは?
一等船室を訪れたこと、だそうです。
日頃から親交のあった一等の中でも特に地位のあるひと、まずは世界一の富豪といわれるアスター大佐の部屋を訪問し、その後も順に1等客室を訪れたとか。
この時間にはまだ救命ボートの準備すら指示できていない状態、緊急事態のなか避難誘導など山ほどある責務よりも、1等船室を訪れることを優先したのはなぜか。
このことは乗員乗客の安全第一を考えず、特別な客への配慮を優先したことでスミス船長は印象はより一層悪いものなりました。
なぜゆえスミス船長がそのような行動をとったのか、やはり今となっては謎のまま残されています。
まとめ
映画『タイタニック』のモデルとなったタイタニック号の沈没事故。
今回は、タイタニック号の船長エドワード・ジョン・スミス氏について調べてみました!
62歳でタイタニック号の船長として船と運命をともにしたスミス船長。
大変優秀な人だったとの証言がある一方で、乗客乗員の安全誘導よりも1等船客への訪問を優先したという謎の行動。
タイタニック号沈没事故の被害拡大への要因のひとつともされますが、本当のところはどうだったのか?今となっては謎につつまれたままです。
参考文献:タイタニック号99の謎