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【ゲド戦記】原作文庫で映画化は何巻?違いや続編の可能性も?

ゲド戦記

『ゲド戦記』の原作文庫は何巻が映画化されたかご存知ですか?

映画と原作での違いや今後の続編もあるのかも気になるところですね。

今回は、映画化されたのは何巻か?

映画と原作との違いは?

またその続編の可能性はあるのかなど調べてみました。

『ゲド戦記』の映画化は何巻?

ゲド戦記

原作は全部で6巻からなる長編です。

その中で主に3巻の「さいはての島」をベースに映画化されました。

『ゲド戦記』の原作は、アメリカ人の著者アーシュラ・K・ル=グウィンさんが長きにわたり書き上げた長編大作。

さすがにこの長編6巻全てを映画にするわけにもいかないですよね。

原作を読んでみてわかるかと思いますが、3巻は単体だけでも物語が完結し、またアレンと共にハイタカが旅に出るという内容にも動きがあって映画化しやすいストーリーなのかなと思われます。

1巻はハイタカの少年時代、2巻はテナーの墓所で過ごした少女時代の内容がメインととなっています。

もちろん3巻を読む前に1巻、2巻を準に読んだほうが、大賢人ハイタカやテナーのバックグランドと共にその人物像を深く知ることができてより楽しめるのは間違いないですね。

【ゲド戦記原作ー簡単なあらすじー】

 

1 影との戦い(原語版1968年)

ハイタカ(ゲド)の少年から青年期の物語。

あることをきっかけに影に怯え続けたが恩人に出会い自らの影と対峠することを選択。

 

2 こわれた腕輪(原語版1971年)

テナーが親と引き離され大巫女としてアチュアンの墓所で育てられた少女時代の物語。

ハイタカ(ゲド)の出現により地下神殿の闇の中しか知らなかったテナーが外の世界を知る。

 

3 さいはての島へ(原語版1972年)

アレンが魔法学院ロークで大賢人ハイタカと出会う。

世界の均衡が崩れ魔法使いの力を失いつつある世界を秩序回復のために世界へ旅に出る。

 

4 帰還(原語版1990年)

ハイタカ(ゲド)壮年期の物語。

力を失ったハイタカ(ゲド)が火傷を負った少女テルーを引き取って暮らしていたテナーと再会。3人で生活をはじめる、陰謀や暴力に巻き込まれていく。

 

5 ドラゴンフライ(旧名:ゲド戦記外伝)(原語版2001年)

アースーシーの世界を解説している短編集。

関係性の強い『6 アースーシーの風』を読む前こちらを読むのがおすすめ。

アースーシーの世界を深く理解できる。

 

6 アースーシーの風(原語版2001年)

物語の中心はアースーシーの王となったアレン、テナー、テルー。再び竜があばれだしアースーシーの世界観も変わっていく。またテルーと竜との関係も明らかに。

 

『ゲド戦記』の映画と原作の違いは?

ゲド戦記 テナー

映画『ゲド戦記』には、原作にはない映画オリジナルの設定やアレンジしてある場面があります。

その違いについてまとめてみました。

・アレンが父親を刺すシーン

原作ではこのような場面はありません。

・テルーの火傷跡位置

火傷跡の位置が異なり映画では左側、原作では右側となっています。

・テルーの火傷跡

原作の方が悲惨な描写です。原作では、テルーの火傷痕の原因は、実の父親とその仲間に虐待と性的暴行されその後に火の中へ放り込まれるという残虐な行為によるもの。その後一命は取り留めたけれども片目は潰れ顔半分はケロイド状態、喉は潰れているので「テルーの唄」のように唄は歌えないという設定です。

・テルーの年齢

原作では、テナーに引き取られた時は5、6歳です。映画ではアレンと同世代の10代半ばくらいに描かれていますね。

・アレンとハイタカの出会い方

映画では偶然旅をしていたろで出会ったような描写でしたが、原作、魔法学院ロークの長であるハイタカとアレンがロークの学院の奥まった噴水の庭で出会うという設定です。

・主人公が違う

映画ではアレンが主人公ですが、原作では主にハイタカが主人公として物語が展開します。

・影の意味が違う

原作では若きハイタカ(ゲド)の影が「心の闇(憎しみや傲慢)」、一方映画ではアレンの影が「心の光の存在」であるとして描かれています。

『ゲド戦記』の続編はある?

ゲド戦記

原作の著者アーシュラ・K・ル=グウィンさんは、残念ながら2018年1月22日に亡くなっておられます。

『アースーシーの風』以降の続編は無いようですね。

またジブリ映画『ゲド戦記』の続編についても、原作者アーシュラ・K・ル=グウィンさんが映画『ゲド戦記』の出来に満足していないことから、今後もその意思を尊重し映画化の許可がおりることは無いものと思われます。

※参考文献:ジブリ映画「ゲド戦記」に対する原作者のコメント全文

まとめ

ゲド戦記

今回は、『ゲド戦記』の原作文庫は何巻が映画化されたのか、映画と原作での違いや今後の続編もあるのか調べてみました。

原作は全部で6巻からなる長編大作、その中で主に3巻の「さいはての島」をベースに映画化されました。

また映画と原作との違いは、下記のような場面や人物設定です。

・アレンが父親を刺すシーン

・テルーの火傷跡位置

・テルーの火傷跡

・テルーの年齢

・アレンとハイタカの出会い方

・主人公が違う

・影の意味が違う

また原作及び映画の続編の可能性については、原作著者が既に他界されていること、そして映画『ゲド戦記』に満足されていなかったことから、どちらも無いと思われます。

原作を読んでいない方には是非読んでほしいですね。

映画では感じられない世界観、登場人物それぞれの深い人物像、そして緻密な地図を元に大小たくさんの島からなるアースーシーの世界を楽しめるところもまたいいです。

映画『ゲド戦記』は酷評されていますが、原作とは別物として捉えるといいのかもしれません。

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